6月 岸憲嗣・寿美子作陶展
【 個展のご案内】
薄暑の候、例年よりも早い梅雨入り予想に、何かと慌ててしまうこの頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。
季節の変わり目で体調が芳しくないというお声も耳にしますが、変わらずに安定されている方の生活をお伺いしますと、規則的な生活や身体を冷やさない事に共通項を感じます。
この季節だけのお気に入りのお茶葉を見つけて、ほっと一息する時間も、体に優しくほんの少し楽しいものでしょうか。
6月は三重県の萬古で作陶されている、岸ご夫妻の個展を開催致します。
















萬古焼というと、
常滑ほど歴史が長くはありませんが、江戸時代から焼かれ、ざっくりとその歴史を古萬古と有節萬古、そして現代とわけて見る事が出来ます。
江戸時代に桑名の豪商、沼波弄山(ぬなみろうざん)が窯を開き始まった萬古焼。
もともとの家業の萬古屋からその名をとり、教養人であった弄山氏の京焼を元にした洗練されたデザインは、江戸でも好評を博しました。
弄山氏の没後、有節・千秋兄弟が萬古焼の普及に努め、兄の有節氏は木工、弟の千秋氏は新しい物を産む才に恵まれ、努力を惜しまぬ二人の力で当時流行しだした煎茶器などを中心に優れた作品を製作しました。独想的な金を使った鮮やかなピンクが特徴的な腥臙脂釉(しょうえん
じゅう)も時代を彩るものでした。
なかでも型萬古と言われる木型を用いた急須はとても軽く精巧な造りで萬古焼の名を一層高めるものとなりました。
※型萬古はりんごの様に、芯の棒を中心に周りを8枚に分解する型に薄く陶土を貼り付けて成形する方法です
この人気ぶりに桑名の藩主が保護奨励し、型萬古の技術は二本松萬古焼(福島)、足利萬古焼(栃木)にまで伝わりました。
岸憲嗣さんも、お父様から譲り受けた木型を用いたお急須作りを始め、オリジナルの釉薬や金彩を用いた独自性の高い作品を作り出されています。手に取ればその軽やかさに驚かされます。何か特別な製作方法がお有りなのか、岸さんの作品で萬古焼の歴史背景をしる事ができました。
寿美子さんはかつて伊勢志摩サミットにて煎茶茶碗が採用され、その柔らかな色彩美で天上界の立像・座像の表現を得意とされています。
紐解いていくととても興味深い世界で、天上界をモチーフとした漫画やアニメなども見受けられます。
荘厳な陶像と違い、例えば自室で飾ったり…そんなイメージもしやすい寿美子さんの聖母性愛のあふれるような作品です。
銀座には紫陽花や新緑の木々が各通り沿いに植っています。
雨降りの日にも、ぜひ季節の匂いを肌で感じながら、門へもお立ち寄り頂けますと幸いです。
岸憲嗣・寿美子 作陶展
2023年6月1日~29日
季節の変わり目で体調が芳しくないというお声も耳にしますが、変わらずに安定されている方の生活をお伺いしますと、規則的な生活や身体を冷やさない事に共通項を感じます。
この季節だけのお気に入りのお茶葉を見つけて、ほっと一息する時間も、体に優しくほんの少し楽しいものでしょうか。
6月は三重県の萬古で作陶されている、岸ご夫妻の個展を開催致します。

















常滑ほど歴史が長くはありませんが、江戸時代から焼かれ、ざっくりとその歴史を古萬古と有節萬古、そして現代とわけて見る事が出来ます。
江戸時代に桑名の豪商、沼波弄山(ぬなみろうざん)が窯を開き始まった萬古焼。
もともとの家業の萬古屋からその名をとり、教養人であった弄山氏の京焼を元にした洗練されたデザインは、江戸でも好評を博しました。
弄山氏の没後、有節・千秋兄弟が萬古焼の普及に努め、兄の有節氏は木工、弟の千秋氏は新しい物を産む才に恵まれ、努力を惜しまぬ二人の力で当時流行しだした煎茶器などを中心に優れた作品を製作しました。独想的な金を使った鮮やかなピンクが特徴的な腥臙脂釉(しょうえん
じゅう)も時代を彩るものでした。
なかでも型萬古と言われる木型を用いた急須はとても軽く精巧な造りで萬古焼の名を一層高めるものとなりました。
※型萬古はりんごの様に、芯の棒を中心に周りを8枚に分解する型に薄く陶土を貼り付けて成形する方法です
この人気ぶりに桑名の藩主が保護奨励し、型萬古の技術は二本松萬古焼(福島)、足利萬古焼(栃木)にまで伝わりました。
岸憲嗣さんも、お父様から譲り受けた木型を用いたお急須作りを始め、オリジナルの釉薬や金彩を用いた独自性の高い作品を作り出されています。手に取ればその軽やかさに驚かされます。何か特別な製作方法がお有りなのか、岸さんの作品で萬古焼の歴史背景をしる事ができました。
寿美子さんはかつて伊勢志摩サミットにて煎茶茶碗が採用され、その柔らかな色彩美で天上界の立像・座像の表現を得意とされています。
紐解いていくととても興味深い世界で、天上界をモチーフとした漫画やアニメなども見受けられます。
荘厳な陶像と違い、例えば自室で飾ったり…そんなイメージもしやすい寿美子さんの聖母性愛のあふれるような作品です。
銀座には紫陽花や新緑の木々が各通り沿いに植っています。
雨降りの日にも、ぜひ季節の匂いを肌で感じながら、門へもお立ち寄り頂けますと幸いです。
岸憲嗣・寿美子 作陶展
2023年6月1日~29日
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